「言ってもムダ」な事はあるけれど

介護福祉士です。テレビ大好きです。日々頑張って生きています。

介護職員の人権

介護を受けている人は全てが弱者ではないと思っている。
世の中の介護では(教科書には)利用者の尊厳を全面的に主張している。
確かに自力で生活できない人を日常的にできる限り一人の人間として、人間らしく生活が出きるようにサポートするのが医療や介護の業務である。
自宅で簡単な介護を必要とする人にはある程度の(寝たきり以外の方以外で半自立した方)自由や選択肢があり同じ立場や目線で介護ができるが、施設に入所されている方は認知は軽度だが自宅での生活が困難な方が(それだけではないが)入所されている。
認知は軽度だが自己排泄ができない、尿意や便意がない、食の管理ができない方も少なくない。
寝たきりで認知が進んでいる方は(介護者がいないと生きられない方)介護者として顔色を見たり気づいたことがあれば看護と連携して介護をする事には何もストレスは感じない。
体が動く、話すことが出きる、何とか自立している、体は動くが重度の認知があるという利用者に介護者は心を折られる。
暴言、暴力を受けながら日々介護をしている。
最近キツイのは、頭はまずまずしっかりはしているように見えるが(人前ではしっかりしているようつくろっている)夜になると認知がでたり、物取りや物とられ妄想、失禁や不潔行為がある方に心を折られそうになる。
同じ利用者をイジメ、目に入る職員の悪口(容姿や服装、目につくありとあらゆる事を大きな声で)を言っている。
これがまた、毎日同じ事の繰り返しで聞こえるが聞こえないフリをしながら仕事をしなくてはいけない。
自分は健常者で、どちらかというと介護者のつもりでいるのか?という態度がめにつく。
先日はトイレ誘導時間に声をかけた若い職員に対し「うっとおしい」と大声をだしていた。自立しているといいたかったのだろう。でも、毎回失禁している。
話しは戻るが「尊厳」とは何か。
頭が正気なときに発する暴言に介護者は仕事として我慢し続けるのか?
暴言ならまだしも、噛みついたり唾を吐かれたり、殴られたり蹴られたり。
介護者が発する言葉を間違えると暴力と言われ、利用者は弱者であり尊厳を守れと言われる。
私は、弱者はむしろ介護者だと思う。
ひたすら我慢。
先日は私に向かって「育ちの悪そうな顔しとる、親がちゃんと育ててない証拠やわ」と言っているのが聞こえた。
だから、その方の周りには職員は業務以外では近づかない。それも面白くないんだろうとは思うが、正直顔も見たくないし声を聞くだけでもキツイ。
前の施設はしっかりしていたから、職員に対する暴言や暴力は施設側からご家族様に説明して実情の理解と介護協力や今後の介護方針を話し合っていたが今の施設はすぐ尊厳や介護放棄(決して放棄はしていないが)だと、それしか言わず改善しようとしないから耐えきれず職員が辞める。
何かあれば弱者と言う。
しかし健常者として扱い尊厳を尊重しろという。
それなら暴言や暴力は訴えてもいいのではないだろうかと思う。
それができないなら施設に入れたら任せきりで一切協力もしないのに要望だけは必要以上に求める家族に現実を説明して介護者に対し「いつもありがとうございます。」「ご迷惑をおかけしてすみません。」と言ってもらうしか救われる方法はない。
暴力は決していけないと分かっているが、耐えきれず暴力をふるってしまった介護職員の気持ちはすごくわかる。