「言ってもムダ」な事はあるけれど

介護福祉士です。テレビ大好きです。日々頑張って生きています。

介護職辞めたい

昨日入所者に怪我をさせてしまいました。

その利用者は鬱傾向と妄想虚言、かまってほしい(特に男性職員に恋愛感情をもったり、男性職員に介助してほしい)という願望の強い方で、自分の思い通りにならないと動かなくなったり暴言を吐いたり、全てを放棄してしまう傾向にあるので注意しながら対応はしていました。

先日より「歩けない」とおっしゃり、それを聞いて状況の確認をしないですぐに車いす対応にしてしまい、そのまま数日の間、歩行確認などをしないまま続けていました。

とにかく介護者にかまってもらいたいという傾向が強い方なので、ちゃんと歩行確認やどこまで可動できるかどうかの確認をして歩行介助しながら対応した方がいいと言ってみたのですが受け入れられず、案の定トイレに誘導したら自分で立ち、ズボンの着脱もご自分でできていました。

鬱もあるので、やる気がなくなった時は全て介護してもらいたいという方なので、会話にて自分で動いていただくよう誘導しながら介助していました。

先に男性職員が介助にあたり、声掛けしながら誘導していましたが、車いすから立ち上がる事さえせず、うつむき誘導を無視、車いすの手すりを掴んで座ったままだったので、私と交代して対応にあたりました。

交代したものの、全く立ち上がろうとせず、腰を持って「一緒にたちあがりましょう」と声掛けして立ち上がらせようとしましたが、それも気に食わず「何で暴力をふるうのか」「こんな対応されたことない」「弟が警察にいるから訴える」などと言われてしまいましたが、もうすでに10分以上は経過していたと思います。

さすがにイライラしました。

私の職場では今、人員が不足していて毎日ハードワークな現状がもう半年続いています。新しい職員も入ってこないのに、ガンガン入所者を増やしていく経営側にも問題があると思いますが、いくら職員を増やしてほしいと言ったところで会社側が求人を出さない限り現場の私たちではどうすることもできません。

話を戻します。

結果、半分は力で介助して立ち上がって手すりを持ってもらい、微動だに動かしてくれない足を片足ずつ移動させながらズボンを下ろし座らせることができました。

尿意や便意はある方なので座ると同時に排尿されていました。

排尿すると気分がよくなったのか、立ち上がりご自分でズボンを上げ車いすに座っていました。

気分によってできるんです。

ご本人ではないので状況を見ての感想になりますが、身体的には動ける状態ではあると思います。

やる気がないからできない、という事は疾患のある高齢者ではよくある事だと思います。

それを全て理解した上で、仕事なんだから介護しろよと言われるかもしれません。

現状としては職員に「余裕」がなく常に業務に追われている状況なので、これが終わったら次、と仕事をストップさせる余裕が少ないのです。

夕方も、同じ方の介助をしていました。

また同じことが起こり、流れ作業でトイレ誘導と介助をしていました。

手すりを掴んで離さない抗議行動が続いていましたが、とにかく次々とトイレに誘導して介助をしなくてはいけない人が廊下に並んでいたので正直時間的に焦っていました。

握っている手をほどき片手で体を支え、片手でズボンを下げ、トイレに座っていただきました。

「助けて、殺される」と叫ばれました・・・

もうその時点でご本人様の望むような介助ではなかったのでご立腹でした。

排泄後の車いすへの移乗も、座らせた時と同様片手で体を持ち上げかかえたままお尻を拭きズボンを上げ車いすに座っていただきました。

そのまま居室に誘導し、次はベッドへの移乗です。

また車いすの手すりを握り締め踏ん張っていました。

介助を交代してもらうにも交代する人がいない・・・

今度は正面から体を抱えてベッドに移乗しました。

その間、手をバタバタして抵抗したり私の顔を叩いたりしていたので素早く移乗し、横になっていただき布団をかけようとしたときに左手に1.5センチの剥離が見えました。

「あー、やってしまった」

どこで打ったのか介助した私にもはっきりとわかりませんでしたが、トイレで手すりを掴んでいる手をほどいた時か、ベッドに移乗した時に手をバタバタさせていたのでベッド柵に当たったのか、わからずただ怪我をさせてしまったという後悔ばかり。

すぐに詰め所に戻り看護に報告して処置していただき事故報告書を書きました。

後悔と悔しいのと、色々な感情が沸いてきました。

職員が不足しているので正規の人数がいたなら気長に対応できるところが現状はできない。自分勝手な意見に思われるかもしれないけど、毎日同じことを思っています。

人員不足=サービスの低下=職員の意欲低下

これによって利用者にも迷惑がかかってるなって・・・

もう同じ利用者にはかかわりたくないけど、代わってもらえる職員がいないのでかかわらないといけない。

改善方法も見つからない。

動く意思がなく、トイレで立ち上がれないと言う人はオムツ対応にして定時交換にしてもらえるなら失禁等で衣類の交換や寝具の交換の頻度が少なくなると思います。

これを提案すると介護者都合だとか、汚れたものを交換するのが仕事だとか言われるといもいます。

頻度です。これが2時間に一回だと他の業務に差しさわりがあります。夜勤は特にです。

しかし介護上最大のきれいごとの「尊厳」という言葉があります。

介護されている方にも確かに尊厳は大事です。

でも全てを聞き入れる事はできません。

経営者側はすぐ「尊厳」という言葉を使って職員を押さえつけます。

私が思う事ですが、介護職員は強者ではなく弱者です。

尊厳もなく全て介護される側が常に強い。

若い方々や、これから介護を職業にされる方は、よく考えてからこの業界に入った方がいいと思います。

通気性の良い、職員の人数とサービス量の比例している施設もあると思います。

それ以外の施設は何かしら問題があるために離職率が高く、常に求人が出ていると考えた方がよいと思います。

一番安全なのは、そこで働いている人から誘われた場合は、内情も事前に聞けることもあり、なおかつその人が働けているという安心感があり就職後のトラブルも少ないと思います。(紹介してくれる人との関係性にもよって信ぴょう性がかわりますが)

あー、この仕事辞めたい。